中国的“本命年”与日本的“厄年

中国的“本命年”与日本的“厄年”

中国の“本命年”と日本の“厄年”

 

 

中国的“本命年”最初为五行数命回归之年,即60年一本命年,目前主要是十二年一遇的农历属相所在的年份,俗称属相年。在传统习俗中,本命年常常被认为是一个不吉利的年份。“本命年犯太岁,太岁当头坐,无喜必有祸”的民谣是关于本命年不甚吉利的最好写照。

中国の“本命年”は、五行説が一周する年、すなわち60年で1つのサイクルの年のことですが、今は12年で1つのサイクルの年のことを表し、属相年と呼ばれています。伝統の習わしの中で、本命年はよく不吉な年だと考えられています。民謡の中でも本命年について“本命年は災難が発生する、本命年の時は、良いことがなく悪いことがある”と、あまり幸運ではないと描写しています。

 

民间常常把“本命年”叫做“槛儿年”,即度过本命年如同迈过一道“槛儿”一样。每到本命年时,北方各地,不论大人小孩均需系上红腰带,俗称“扎红”,小孩还要穿红背心、红裤衩,认为这样才能趋吉避凶,消灾免祸,每逢春节,市场上到处有出售“吉祥带”“吉祥结“的红黄绸带,本命年的人们将之系在腰间、手腕上,也寄托了劳动人民一种祛邪、避灾、祈福的美好愿望。

人々はよく“本命年”を“槛儿年(檻の年)”と呼びます、なぜなら本命年を過ごすことはまるで“檻”の中で過ごすようだからです。本命年になる度に、北方の各地で、大人子供にかかわらず腰に赤いベルトをします、これは“扎红”と呼ばれます、また子供は赤いタンクトップを着て、赤いズボンを履き、このようにしてやっと厄除けすることができます。毎年春節の時期になると、“吉祥带”が売られ始めます。“吉祥带”は赤と黄色の紐で、本命年になると人々は腰や腕につけたり、一種の心の拠り所として、厄除けや幸せを願います。

 

 

 

本命年的计算时间是从农历的大年初一(春节)开始到该年腊月的最后一天(除夕)结束。每十二年一次,12岁、24岁、36岁、48岁……

本命年は旧暦の正月(春節)から始まり旧暦の12月の最後の一日で終わります。12歳、24歳、36歳、48歳……と12年に1度回ってきます。

 

 

日本的“厄年”指的是易遭灾祸,须谨言慎行的年份,厄年以虚岁算,一般来说男性是25岁、41岁、42岁、43岁、61岁,女性是19岁、32岁、33岁、34岁、37岁。据说厄年源自阴阳道学说,近代才固定下来。

日本の“’厄年”は災いに遭いやすい年であり、発言や行動に気を付けなければならない年で、厄年は数え年だと、男性は25歳、41歳、42歳、43歳、61歳、女性は19歳、32歳、33歳、34歳、37歳と言われています。厄年は陰陽道に由来しており、近代になり徐々に定着してきました。

 

 

 

 

从双关语上看,男性42岁发音同“しに(死亡)”,女性33岁发音同“さんざん(生产)”,由此在诸多地区,这两个岁数所在年份被认为是大厄,前后一年分别称前厄、后厄。一般来说,处于厄年岁数的人会前往神社或佛寺祈求消灾。

語呂合わせの観点から見ると、男性は42歳の発音が“しに(死亡)”と同じで、女性は33歳の発音が“さんざん(生产)”と同じであり、多くの地域で、この2つの年が本厄であり、その前後の年がそれぞれ前厄、後厄と呼ばれています。一般的に、厄年の人は神社またはお寺に行き厄除けを行います。

 

 

厄年虽说是迷信,但对于男性来说,42岁是忙于劳作易过度消耗体力的时期,对于女性来说则是因为生产、育儿等诸多操劳易累坏身体的时期,不论男女,这一年均是生理上的关键时期。于是,尽管如今过去诸多习俗、迷信已逐渐废除,还是有许多人对此相当在意。

厄年は迷信だと言われますが、男性の場合、42歳は仕事が忙しく無理をして、体力が消耗する時期であり、女性の場合は出産によって、育児や多くの仕事に追われ、体を壊しやすい時期であり、男性女性に関わらずこの年は人間の生理的にも大事な年となります。今も昔も多くの風習があり、迷信は徐々に排除されていますが、やっぱり多くの人々は迷信を気にしています。

 

 

 

 

阴阳道之说源自中国,原先流传在朝臣、武士之间,江户时代后亦在平民间传播开来。对于“厄”字的理解,不同地域也各不同,不过广泛根植于各地的风俗是:女性避开在大厄年结婚、夫妻一方避免在厄年生育。

陰陽道の起源は中国で、元々幕府に伝わり、武士に伝わり、江戸時代後は農民にも伝わっていきました。“厄”の字についての解釈は、それぞれの地域で違いがありますが、広い地域でできた風習は、女性は厄年の結婚を避け、夫婦は厄年の出産を避ける、というものです。

 

 

此外,也可以认为厄年是人生中一个关键的社会时期。当女性到了33岁这一大厄年时,自出嫁起持续至今的娘家赠予就此停止,并从婆婆手中接过打理一家人生活的主妇重任。男性42岁时可以参与村落中神社经营及祭奠举办,在不少地区还将担任村落要职。

それだけでなく、厄年は人生の中で社会的に大事な時期でもあります。女性は33歳の厄年の時は、今まで実家の父母に行っていた仕送りなどをやめ、嫁入りした家のおばあさんから手渡された一家の生活の責任を担います。男性は42歳の時には集落の神社経営やお葬式などに携わり、多くの地域で集落の重要な役割を担います。

 

 

 

与中国的“扎红”不同,在日本不同地区的人们采取不同的消灾仪式,比如说正月过后,立春时分再度庆祝一次正月寓意跳过厄年;或者把梳子、零钱或与年龄同等数量的春分时的豆子撒在神社以期待丢下厄运等。

中国の“扎红”と違い、日本は各地に様々な厄除けの儀式があります。例えばお正月の後、立春の時に再度厄年を乗り越えたことを祝います。または、くしや小銭、節分の時に撒いた年齢と同じ数の豆を神社にお供えし厄払いをします。

 

 

人生总会经历许多对自己来说很重要的时期,甚至是转折。不管是中国的“本命年”还是日本的“厄年”,与其说是迷信不如说是人们对美好生活、好运的祈求与向往。把握生命中的每一个时期,为了美好的人生努力吧!

人生のイベントは自分にとって重要な時であり、変化の時です。中国の”本命年”や日本の”厄年”に関わらず、むしろ迷信によって人々は豊かな生活、幸せを祈り望みます。自分の人生を信じ、美しい人生のために努力しましょう!

 

文責:郭丽

 

 

講師コラム

課外活動

動画「中国語講座」