短期留学 – 武内尚志 さん

会話がとにかく大事

会社の中国人研究員に興味を持ち、4年ほど前から始めた中国語会話。その友人は日本語を話せるのだが、私は社外の中国語会話教室に通い始めた。あるとき、教室に短期間在籍していたクラスメートが、仕事で中国に行くと言うのを聞き、正直羨ましく感じた。ああ彼は中国語上達するだろうなぁと、彼の仕事の大変さなど考えもしないで思った。その頃、私は私で、10月のHSKで2級に受かったのに気を良くして(まだ2級なのに!)、試験会場に講演に来られていた段文凝さんの留学の薦めを漠然と聞きながら、それも良いかも!と思っていた。会社のメンテナンスの関係で、年末の休暇がまとまって取れそうなことから、ネットで検索した所、会社の研究所がある青島の語学学校を見つけ、10泊11日、授業7日、小旅行1日の予定を組んだ。

友人が頼んでくれて、青島の飛行場へ迎えに来ていただいた方が、中国語しか喋れない方で、最初から躓きそうであったが、何とか「日美外語専修学校」へ到着。到着後初めて日本語が話せる事務の谷口さんに会って、なんと「助かった!」と思った事か。オリエンテーションで教科書を決め、翌日から毎日7時限のマンツーマンの授業が始まった。先生は日本語も喋れる丁先生と宋先生。こちらの中国語がまだまだなので文法の授業は、日本語も多い。それが、いきなり馴れない中国に来て疲れていた私には良かった。

4日目の土曜日は、頼んでおいた青島小旅行に范先生と行った。写真が趣味の私は、所々で撮影しながら廻った。昼食の海鮮料理店では、大学芋の茄子版の「风味茄子」がカリッとジューシーなお菓子のようでとても美味しかった。范先生は、行く先々で、ノートに単語を書いたり日本語で説明したりと、すごく親切に教えてくれる。感謝!!その上、欲張りな私は、現地の人と話したいのだが、間違ったり分からなかったりするのをためらい、范先生に聞いてしまう。今思えば後悔しているが、范先生が控えめに横で様子見していたとき、間違っても良いのだと、なぜもっと積極的になれなかったのだろう。多分、強力にプッシュしてフォローして欲しかったと思うのは、私の甘えだ。今後は自分で撮影旅行などをしたい、とも考えもするのだが、もっと「请慢慢地说。」「请简单的话说话。」を連発してでも、話しても良かったのではないか。帰って来てから悔やむが、多分あの時は馴れない海外で、いっぱいいっぱいだったのだと思う。

月曜からの5日間はまた、毎日7時限の授業だ。宋先生と何を勉強するのが良いか考えて、午前文法、午後は会話にする。会話は、言いたい事を作文する事が中心で、思いつくことが簡単なのか、割合出来てしまうので、途中から「听力」中心に変更。実践的な聞きとりは、外の食事や買い物で言いたいところだったが、前記の様に食らいついて訊けない私はもどかしい。食事は、先生にも連れていってもらったり、大変お世話になった。有り難うございます。

今、日本に帰ってきて、あのもどかしさを思い返す度に、もっと話し合える様になりたい、と強く思いそれが中国語の勉強のモチベーションになっている。これからの計画は未だ立てていないが、今回の短期留学で思った「語学の学習の目的はコミュニケーションをとることにある。」を胸に刻んで勉強を続けて行きたい。

武内尚志さん

千葉県出身
化学工業メーカー勤務
武内尚志さん

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