床の張替えから垣間見た日中文化の違い

最近、日美は学校の環境整備に余念がない。

今年になってから、机を変え、椅子を変え、教職員室をモデルチェンジし、

そして先日、ついに床まで張り替えた。

 

 

 

うす汚れた床をはがし、念入りに選んだ薄ベージュのマーブル模様の床を貼る。

「あまり濃い色は部屋が暗くなる」「無地はつまらない」

「風水では天井より薄い色は良くないよ」「それは…まずい」

「学校の天井何色だっけ…?」

たかだか150平米ほどの床に、日中の職員が頭をひねる。

来て下さる生徒さん、働く先生がより気持ち良く快適な空間にいられるように。

 

床の張替え一つ、日中の文化交流が生まれる。

日曜の夕方に材料を運び込んだと思ったら、素早く元の床をはがし、夜中の1時までにすべてを片付ける素早さ…中国

仕事は速いが、隙間は空いているし、粘着剤もはみ出している…中国

はみ出た粘着剤をはがし、空いた隙間を埋めるなど職人の後始末をする…日中

校長の呼び出しにそそくさと駆けつける中国の職人…日中

床の隙間や汚れが気になって仕方ない…日本

職員のダメ出しに、ぶつぶつ言いながらも応じる職人…日中

 

細かい日本人と大雑把な中国人

うるさい日美の職員とおおらかな中国の職人

 

みんなぶつぶつ言いながら、それでも笑顔で仕事をする。

最後は「ありがとう」「お疲れ様!」「また一緒にご飯を食べようね!」

 

どちらが良いか悪いかという問題ではない。

どちらが正しいか間違っているかという問題でもない。

そんなことは、どうでもよい。結果、気持ち良い空間が出来上がればそれでよし。

 

中国と日本、近くて遠い国だと感じる。

たまたま中国に、たまたま日本に生まれた私たち、育つ環境の違いで人間はここまで別の生き物になれるのかと思う時もある。

それでも私は日々、中国の人のおおらかさに許され、一方で日本人であることを自覚する。

 

本を読んでも、人の話を聞いても、この実感はないだろう。

私たちは自分が経験したことしか、本当には自分のものに出来ないと思う。

経験の中にこそ、それぞれの真実がある。経験に勝る学問はなし!

 

日本人よ!飛び立てJAPAN! 日本を出て世界を見よう !世界から日本を見よう!

 

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文責:前嶋敦子(日美日本語課 専任講師)

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