日出ずる街

 

 

この季節は毎朝起きるのが楽しみだ。なぜなら、写真のとおり青島の秋は日の出が大変美しい。

美しいと一言で形容できないのだが、今の時代はスマホカメラやSNSのおかげで、手軽に写真を撮って、

またそれを仲間で共有することができ、私の言葉足らずを補ってくれる。

 

 

さて、中国にはこんな神話がある。盤古(pangu)という天地開闢の神が、

その死後、からだの各部分を太陽や月をはじめ、天地の万象に化したとされる。太陽は彼の左目だったと。

 

 

毎朝、違う顔を見せてくれる太陽が、何千年何万年という太古の昔から、この地球を照らし、

育み、共にいてくれたことを思うと、それだけで何だか温かい気持ちになるのは私だけだろうか。

太陽の存在が科学的に説明できなかった時代も、

人々はその想像力で、その存在に納得し、感謝してきたに違いない。

盤古の目も、そのように見ればそのように見えなくもないが、

文明時代の私はどう逆立ちしても古代の人々の想像力にはかなわないような気がする。

 

 

私たちが平和に朝を迎え、当たり前のように日の出を拝んでいる今も、

地球のどこかで争いが繰り広げられ、貧困や暴力の恐怖におびえ劣悪な環境にいる人たちもいる。

それでも太陽は毎日平等に私たちを照らし、私たちとそして地球とともにある。

そんな太陽のように、世界中の人々が平等に享受でき感謝できるものは他にないのだろうか?

美しい日の出に感謝しつつ、そんなことをぼんやりと考えている。

 

 

さて、青島は日の出のメッカとはいえないまでも、秋の日の出は一見の価値があると思う。

旅行や留学、或いは赴任で訪れる方々もぜひちょっと早起きして盤古の目を拝んでほしい。

素敵な一日が始まるに違いない。

 

文責:前嶋